公開講座「みんなの佐大!オープンカレッジ」で話しました
みんなの佐大!オープンカレッジ
佐賀大学の公開講座「みんなの佐大!オープンカレッジ」で、「佐賀の暮らしはどう変わる?──『移動』から読み解く地域の未来」と題してお話ししました。 聴講者は佐賀市にお住まいの方が中心で、人生の先輩方を前に、佐賀の人口とまちの変化をデータで振り返る90分でした。
「移動」から読み解く佐賀
講座では「移動」を2つに分けて考えました。進学・就職・定年後などの引っ越しという「一生の移動」と、通勤・買い物・通院という「毎日の移動」です。
前半は「一生の移動」の話です。 「お子さんやお孫さんが県外にいる方?」と手を挙げてもらうと、東京や福岡を挙げる方が多く、統計の数字とそのまま重なりました。 九州の人が福岡に集まり、福岡から東京へ移っていく、という人の流れの中に佐賀があることを確認しました。
続いて、県の中、市の中の人口分布の変化を見ました。 佐賀県の人口の重心は、この20年で少しずつ東、つまり鳥栖市の方向へ動いています。 また、佐賀市の中では、中心部の人口が減り、兵庫や大和などの郊外で増えてきました。 人口集中地区(DID)で見ると、2020年のDIDの広さは1960年の約4倍になった一方、DID人口の増加は約2倍にとどまり、DID人口密度はほぼ半分になっています。
後半は「毎日の移動」です。 講座の冒頭で手を挙げてもらったところ、当日の参加者のほとんどは、ご自分で車を運転して佐賀大学まで来てくださった方々でした。 車があれば、佐賀の暮らしはとても便利です。 ただ、住む人がまばらになると、バスや店、診療所を支えるのが難しくなります。 医療機関やバス停から歩いて行ける範囲を地図で示しながら、いつか運転をやめるときにどんな選択肢があるか、佐賀市がどんな取り組みをしているかを紹介しました。
「移動」から考える未来
最後に「10年後、どうやって病院や買い物に行けたらよいと思いますか?」と問いかけたところ、「自動運転の車を買う資金を貯めています」「毎日5万歩、歩いています」という答えが返ってきて、会場が和やかな笑いに包まれました。 新しい技術に期待する方もいれば、自分の足で歩き続ける力を保とうとする方もいる。 どちらも、10年後も自分で移動し続けるための、立派な備えだと思います。
今回の講座が、人の移動がまちのかたちを変え、まちのかたちが毎日の移動を支える、そんな関係を、ご自身の暮らしに引きつけて考えるきっかけになっていればうれしいです。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
※当日使用したスライドはこちらからご覧いただけます。